リトルバスターズ!


昔日のあの頃、そして・・・ この時間、永遠に!



総合 シナリオ キャラ 音楽 エロ 主人公 ゲーム性 NO.1キャラ
84 8 9 8 10 7 7 棗鈴

シナリオ 8

シナリオの流れとしては、各ヒロインの個別END(鈴BAD含む)→鈴END→TrueENDとなっています。
前作CLANNADは家族がメインテーマでしたが、今作のリトルバスターズは友情がメインテーマです。

まず共通ルートは野球チームを作るための仲間集めと、リトルバスターズの結成、そして野球の試合までです。日常会話はバカ騒ぎがほとんど、ギャグレベルはさすがkeyと言った感じでかなり面白いです。テンポもよく進み、やっていてすごく楽しい気分になります。特に男連中の真人の筋肉ネタ、怪我後の謙吾、そして恭介のトンデモ提案が最高でした。

個別ルートですがここはかなり微妙。共通ルートでの複線みたいなのが無いので、個別に入った後、急に物語が動き出します。終盤への入り方がかなり唐突で急展開、その展開も突拍子も無くヒロインたちの重い設定などが出てきます。それがうまく調理されていたら良かったんですがかなり微妙、どうもネタ切れ感が抜けない感じになっています。恋愛描写がほぼ皆無なので、感情移入がしにくいのもキツイです。しかも共通ルートが結構長く、スキップ速度がかなり遅いので繰り替えずのに苦労します。正直くじけそうにもなりました。

次に鈴&Trueルート、ここは素晴らしい出来でしたね。今までの苦労が報われます。思いっきり不思議世界になっていて、まさにkeyの本領発揮といった感じです。世界の設定的には最終試験くじらが一番似ているのかな? つらい困難を乗り越えながら徐々に成長していく主人公と鈴、少しずつ回収される伏線、そして恭介たちの深い友情、特に「遥か彼方」が流れる恭介達との場面は感動で涙ものです。真人の「ありがとな」、謙吾の「ずっと、遊んでいたかった・・・」、そして恭介の「そんなの、俺のほうが嫌に決まってんだろおぉぉ!!」の叫び、ぶっちゃけかなり泣きました。
その後のEDは結構強引な感じもしましたが、最後の恭介の満面の笑みがあればそんなことは気になりません。最終的には恭介がメインヒロイン、というか恭介が主人公で理樹がヒロインって感じでした。ED曲とEDの演出もあって、とても気持ちよく爽快な気分で終われたが良かったです。

ただ、個人的には全く気にならなかったんですが、あまりにも元祖リトルバスターズの面々が素晴らしすぎて、鈴以外の他のヒロインの存在がゲーム後半ほぼ空気なのは欠点・・・かな? TrueENDもよくよく考えると、恋愛云々よりもリトルバスターズのみんなと友情を深め合ったで終わってますしね。鈴と男キャラがメインで他のヒロインたちは実はサブキャラという、全年齢でエロから離れたばかりか、美少女ゲームからも離れそうな感じでした。

個別にしてもTrueにしても後半はほぼ完全に奇跡が絡んだものになっていまが、奇跡が起こる理由としてはこれがkeyのゲームだからの一言に尽きます。まあ、そういうことなんで深く気にしないほうが良いです。

評価としては個別が6点、Trueが9点、平均して7.5点、発売前から注目していた鈴が活躍したので8点って感じです。なので他のヒロイン目当てで買った場合はちょっとさがったりしそうです(特にクド当ての人は要注意)。
キャラ 9

今回変な口癖キャラはクドのわふーぐらいでした・・・。まあ、別にいいんですが、一応ツッコミ。

棗鈴

なかなか人に懐かない気高き仔猫。メインヒロインです。猫が大好きでいつも猫に囲まれていますが、本人は猫好きを隠したいみたいで主人公にバレそうになって(実はバレバレ)、必死に取り繕うとしたりする姿は純粋に可愛い。本当に猫っぽい性格で、気まぐれで臆病ですが、そんな様子がかなり可愛いです。極度の人見知りで、主人公たち以外とはロクに話せないんですが、シナリオを通じてどんどん成長していきます。この様子が微笑ましいやら何やらで感動したりもします。日常会話では得意のハイキックで対真人用最大戦力としてツッコミに励みます。「アホだ」「バカだ」が印象的。
個別ルートはTrueへの前フリなので割愛、とにかく主人公と共に成長していく、とても身近に感じられるヒロインです。最終的に鈴以外のヒロインはおまけ的存在になってしまうので、主人公である理樹と鈴はセット扱いしてもいいと思います。

棗恭介

あらゆる日常をミッションにするリーダー。このゲーム一番のキャラ。遊びの天才。何でも出来る兄貴・・・ですが失敗して落ち込むこともあり、決して完璧超人と言うわけではありません。そこらへんが人間臭くてまたいい感じ。恭介に関しては語りたいことが多すぎてうまく文章に出来ませんね。全てのシナリオを終えた先のラストシーンでの恭介の笑顔は、このゲームの全てと言ってもいいです。胸がいっぱいになること間違いなし、声も最高ですしいい兄貴キャラでした。

井ノ原真人

憎めない筋肉馬鹿一直線。筋肉バカ、何かこの一言で済ますのもアレなんですけど、これが一番合ってるんですよねぇ。筋肉旋風は必見。世界が真人の筋肉パワーに埋もれます。恭介も言っていましたが、真人は愛すべきバカで、真人のバカは場を和ませ楽しい気分にさせてくれます。個別エピソードは泣けました。あのシーン大好きですね。

宮沢謙吾

最強の男児にして真人のライバル。外見はクールなかっこいいキャラで、実際途中まではそうだったんですが、怪我をした後だと真人と同レベルか、それ以上のバカになります。あまりの変わりっぷりに唖然。それまでは元祖バスターズの中では一歩引いた位置にいる浮いた感じのキャラだったんですが、一気に筆頭バカになりました。個別エピソードではそれまであまり出てこなかった謙吾の厚い友情が感じられます。別れの時の心の奥底からの叫びはかなり泣けました。

神北小毬

ほんわりきゅーとなメルヘン少女。明るい天然系キャラ。いつも場を和ませてくれます。パッケージ的にはメインヒロインっぽいだけあって、Trueルートの終盤の美味しい場面で登場して他のヒロインと差をつけた感じですね。ヒロインの女の子って言うよりはリトルバスターズのほんわか担当って感じがやはり強く、実際そっちのほうが合っています。Trueルートの鈴との友情は感動もの、なんか主人公より鈴のヒロインって感じもします。
個別ルートは展開的にはありだけど、それなら両親共に亡くしている主人公はどうなんだって感じも・・・。特に印象的に残っているのが小毬のゴスロリ服と小次郎じーさんという、やっぱり男キャラかよっ!!って感じになりました。

三枝葉留佳

お気楽 極楽 騒がし乙女。気がつくといつもドンチャン騒ぎを起こします。あんま物事を考えないで行動しているみたいで墓穴を掘ることもしばしば・・・チャンバラで美魚に叩かれまくったりお間抜けな姿が多いです。最初はあんまり好きじゃなかったんですが、いつの間にか彼女のバカ騒ぎが好きになっていたのはリトルバスターズマジックです。
個別ルートは微妙、こういう系あんまり好きじゃないんですよね。展開も急にシリアスすぎてついていけませんでした。ENDで二木さんの可愛らしい姿が見れたのは良かったです。全く隠す気の無い名前がナイスでした。

能美クドリャフカ

えきぞちっく(自称)なマスコット。リトルバスターズのマスコットで一番萌えます。仕草とか声とかあらゆる部分に萌え要素満載で、リトバスの萌え担当と言ってもいいくらいです。言葉足らずな英語(足りなすぎ?)はかなり和みますし、萌えます。何気にいちゃいちゃシーンが全キャラ中一番多く、クドとの甘い生活が送れます。
さて個別ルートですが、まず前半のクドとのラブラブが多かったのはかなり良かったです。ひたすらキスシーンが続く展開に悶絶。ただ、後半は・・・何かもう純粋にありえないって感じです。何ですかあの磔みたいなシーンは・・・。

来ヶ谷唯湖

ちょっぴりお茶目な姉御肌。ですがどう見てもちょっぴりじゃなくて、とてつもなくお茶目です。可愛いもの(人?)には目がなく、主人公をよくからかったりする他に、鈴や小毬やクドもたびたびターゲットになります。まあ、たまに反撃もくらってますけどね。ゆいちゃん言われてげんなりしている様子が面白い。基本バカばかりのメンバーの中で貴重な賢いキャラです。
個別ルートは最後がわからない(Trueやれば少しはわかる)まま終わってしまったので、あんまり印象に無いんですが、とりあえず意外と恋愛関係でウブな姉御が真っ赤になって照れるときの可愛さ異常、とだけいっておきます。

西園美魚

日傘を差した物静かな天然素材。いつも日傘を咲いて本ばかり読んでいます。リトルバスターズの中では最後に仲間に加わり出番も少ないほうですが、BL好き、妄想好きと他のキャラにも負けない個性と、最初にクリアしたと言うことで結構印象に残っています。知的キャラに見えて実際はかなり天然だったりするのは面白可愛いです。
個別ルートは展開についていけさえすれば結構いい感じだと思います。あの短歌を読むシーンは素直に感動できましたし、ラストも綺麗に終わってると思います。ぶっちゃけ美鳥のほうが可愛く感じたのは秘密。

笹瀬川佐々美

どんどん色物になっていったキャラ。ほぼ完璧にギャグキャラで、シナリオには特に絡みません。謙吾と真人の「その後しっぽりむふふ・・・といきたいものですな」イベントで真っ赤になって倒れてしまったのとか微笑ましくていいですね。
主人公 直枝理樹 7

異様に賑やかな青春を送る普通の少年。このゲームは主人公と鈴の成長、リトルバスターズの仲間の友情がメインなんで、最初は色々と情けないところもたくさんありますが、どんどんたくましくなっていきます。その結果トータルで見るといい感じの主人公に感じるんですが、どうにもキャラとして個性が弱い感じです。というか恭介初めとする他の男連中が強すぎ、TrueENDでは完全にラストのラスト恭介に飲まれますし、かといって他の個別シナリオだと内容自体が微妙なのでどうにも・・・って感じです。ですが日常会話では何かと暴れまくるみんなの貴重なツッコミ役として活躍できます。
絵 8

全体的にレベル高いと思うんですが、絵師が2人のためなんか違和感を感じたりしたこともありました。イベント絵はどれも綺麗に出来ているんですがやや枚数が少ない感じ、背景は相変わらず高レベル、演出はEDが素晴らしかったです。
音楽 10

BGMは全体的に高レベルですが、KANONの「朝影」、AIRの「夏影」、CLANNADの「渚」のようなゲームが終わってもずっと頭に残るような曲は無かったです。あえて言うなら「お砂糖ふたつ」、「little melody」あたりかなぁ・・・。

歌は全6曲、OPが1つ、個別ルートEDが2つ、挿入歌が2つ、TrueEDが1つです。
まずED「雨のち晴れ」「Alicemagic」の2つは良い歌なんですが、地味な感じが否めません。個別ルート自体の終盤がパッとしない展開が多かったので、EDも微妙に感じてしまう感じです。改めて聴くとかなり良い歌なんですけどねぇ。
挿入歌「遥か彼方」は名曲。流れる場面が1番の感動シーンなので聴いているだけで切なくなります。曲名も考えさせられて好きです。もう1つの挿入歌「song for friends」は正確には挿入歌とは言いづらいですが、話の流れ的に挿入歌扱いしてもいいかと思います。こちらも良い歌で、流れる箇所は少ないのに印象に残っています。
そしてOP「Little Busters!」とOPの別VerでもあるTrueEND「Little Busters! jumper Ver」、これは最初聞いた時は今までのkeyのメインの歌と比べるとかなり微妙に感じたんですが、最後までゲームをプレイした後に聞くと評価が一変します。ものすごくゲーム本編に沿っている歌ですね。ノーマルVerが困難を乗り越え未来へ向かおうとする歌で、jumperは困難を乗り越え、さらなる未来へ向かおうとする歌になっていますテンポもいいですし、聴けば聴くほどどんどん大好きになっていきました。今では大好きです。元気が出てくる名曲ですね。
ゲーム性 7

バトルランキング、草野球、その他鈴ジャンプ、配膳ゲームなどがあります。

鈴ジャンプ、配膳ゲームは一発だけのものなどで割愛、なのでまずバトルランキングですが、これは変な武器をどう使うかと、勝負後の称号が面白い。武器は風船、称号は主人公の「完璧にエロ本を隠しそうグランプリ2007優勝」、小毬の「悪魔の化身」が面白かった。特に小毬はなぜか高確率でランキング上位にいたりする不思議なキャラです。

草野球はバッティングが出来る野球ミニゲームですが、完成度がかなり高いです。正直驚いた! 仲間に当てるとコンボがつながったり、猫に当てまくるとスーパー鈴になってパワーアップしたりするんですが、その時のミニキャラの仕草がやけに可愛くて夢中になれます。ただ自分のPCだとスペックの関係で動作が遅くなる時が頻繁にあったのが・・・。

どのミニゲームも凝っていて面白いんですが、ご褒美が無いのがかなり残念。ミニゲームは本編と切り離して、苦手の人はOFFでも大丈夫なようになっているのはよいことだと思うんですが、苦労してクリアしてもテキストが変わるだけと言うのは寂しすぎます。そのせいでムダに凝っているだけと言う印象にも・・・。
総合 84

多数の新人スタッフが加わった今までのkeyとこれからのkeyを繋ぐ作品。確かに面白かったんですが、麻枝さんが抜けた後のkeyに不安を感じるゲームであったのも事実。実際面白かった部分がほとんど麻枝さんが書いた部分。涼元さんが抜けて、今度は麻枝さんもいなくなる・・・。どうにかこれからもがんばってもらいたいものです。

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