暁の護衛〜罪深き終末論〜


手に入れるもの、失うもの、そこにある現実



総合 シナリオ キャラ 音楽 エロ 主人公 ゲーム性 NO.1キャラ
75 5 8 9 8 4 9 二階堂麗華

シナリオ 5

暁の護衛最終章。結論から言うと、プレイしていて面白かったけど非常に残念な作品といったところです。

シナリオはほぼ一本道で、終盤学園ルートと禁止区域ルートに分かれます。出来は正直かなりダメです。キャラの掛け合いや随所に入れられたギャグ等、日常会話に関しては無印同様完璧に近いくらいの出来で、めちゃくちゃ面白いんですが、ストーリーがダメです。いや、設定とかストーリーに流れとかは少年マンガっぽくて結構気に入ってはいるんですが、見せ方がダメというか、何か期待していた展開を悪い意味でことごとく裏切られたというかそんな感じです。

前述の通り日常会話シーンに関しては完璧に近いです。キャラの掛け合いがホント面白い。相変わらずツキや尊は面白いですし、新キャラの龍や薫の弟の武士も良かったですね。特に武志はお気に入り。キャラ紹介とかで勝手にクールなイメージを持っていたんですが、想像以上に個性的で良かったです。そして何より主人公の海斗の存在がでかい。麗華&海斗の会話は面白いし可愛いしですごく楽しいです。

ただ、ストーリーは正直微妙すぎ。言いたいことは色々あるんですが、まず描写不足がすごいです。薫邸のイベントまでは良く出来ていると思いますが、終盤はブツ切り感が半端じゃないです。禁止区域ルートとかEDが流れた時あまりにもいきなりだったので呆気にとられましたよ。エピローグの短さにも絶句。戦闘シーンも描写が少ないとかじゃなくて完全にない場面がほとんどだったりと、あらゆる場面で描写不足が目立ちます。ヒロイン達との交流も不足がちですし、正直前作からの麗華や薫はともかく、新ヒロイン達は何で主人公と結ばれたかわからないのばかりです。

次に主人公の活躍が思ったよりもなかったこと。プレイ前情報として、ムービーや公式HPを見ると、普段は周りからバカにされている主人公が、真の力を出して圧倒的な力でヒロインを颯爽と助けるシーンみたいなのを期待してしまうのは不可抗力といっても過言では無いはず・・・。確かに主人公は想像上の強さを見せてましたが、それが誰もいないところとか、新キャラの前とかそんなのばかりで、前作ヒロインや尊達クラスメートの前で本気で戦うシーンは一切なしとういう始末です。麗華やツキが海斗の実力を目の前にして驚く姿を期待していただけに非常に残念です。

あとは新キャラの扱いですね。正直いらないキャラ多すぎです。描写不足のせいもありますが、真己登&沙代は完全に必要ないですし、仮面のヤツとか何のために出てきたのか全く分からなかったです。正直モブキャラでも十分ですね。あとは新キャラだと武士や竜あたりはいい感じにキャラが立っていましたが、禁止区域メンバーは残念なやつばかりですね。亮のFDからは想像できないくらいの見事な小悪党っぷりはある意味驚きましたし、ヒロインの一人に数えられている舞はサブヒロイン扱いになっている楓や柏と扱いが全く変わらないヒロインにあるまじきキャラです。

あとは細かいところを上げると、共通ルートが長いとか、結局侑祈が本領を発揮することがなかったとか、オヤジがもったいつけて出た割には全然活躍しなかったとか、色々と消化不良なところばかりでした。無印の出来や薫邸までの出来を見る限り、シリアスに広げた風呂敷をたたみきれなかったという印象を受けましたね。

ただ、楽しめなかったかと聞かれればすごく楽しかったと答えますし、とにかく残念なゲームですね。
キャラ 8 

キャラが多いのでコメント入れたいやつだけ書きます。

二階堂麗華

メインヒロイン。無印ではデレてすぐにシナリオが終わってしまい、FDではシナリオ無しという不遇な扱いでしたが、今作ではきちんとデレシーンが用意されています。普段の主人公とのボケとツッコミも面白くて好きですが、デレた麗華はまた格別に可愛いですね。冒頭からすでにデレかけているので、他のヒロインに焼きもちやく姿もいい感じですし、ホント可愛いキャラです。海での釣りのシーンが大好きですね。シナリオは特にいうことなし、ツッコミ疲れました。

南条薫

まさかのデレデレっぷりにビックリしました。薫邸での照れとデレがまじり合った様子も良かったですが、海でのデレっぷりが半端じゃなかったですね。凄まじいほどの焼きもちシーンは想像以上の破壊力でした。デレすぎ。半端な乙女っぷりじゃないです。シナリオは麗華と終盤の展開がほぼ同じ。対楓戦は結構良かったです。

宮川清美

しつこいぐらいに面倒見のいい尊のお姉さん。こういうキャラは暁にいなかったので新鮮でした。ポニーテールも素敵。キッチンに立つ後ろ姿の絵が素敵すぎで大好きです。あの絵はホント最高に良いです。シナリオは最初の厳しい様子から徐々に態度が柔らかくなっていく様子はいい感じですね。告白してHして終わりなのでデレシーンは皆無でしたが・・・。

柊朱美&桜坂絆

謎の美人女教師? さっぱりとした言動にちょっとお茶目な様子とか良いキャラしています。個人的にはあの性格はかなりお気に入り。シナリオはとにかく絆の可愛さが目立ちます。何か朱美の殺気の秘密とか、前作からの伏線がどうでもよくなるくらいに絆が若いい。朱美は結局デレてないですからねぇ。絆の可愛さは世界を救える!!と叫びたいくらいに可愛いです。エンド後のシナリオが是非見たかったです。成長した絆は最強だろうなぁ。色々な意味で。


見た目とかすごく好きですし、初登場時の残虐な性格を主人公がどこまで柔らかくできるのかとか期待していましたが、結局あまり変わらないままだったというオチ。一応メインヒロインの一人見たいですが、扱いはサブヒロインとあんまり変わらないですね。杏子の方がはるかにヒロインしています。でも手をつなぐイベントは周りの反応が面白くて好きです。

杏子

禁止区域ルートのメインヒロイン。杏子含めて全6キャラと無駄としか言いようがない数の全てのルートで本妻or愛人の座を手に入れています。そもそも禁止区域ルートに入るきっかけは杏子ですし、主人公との関係とか考えてもどうみてもメインヒロインです。とにかく主人公が大好きで、近寄る女には片っ端から焼きもちを焼き、とにかく主人公に尽くそうとします。いやぁ。もともと大好きなキャラでしたが、今作でますます好きになりましたよ。一途な様子が可愛すぎます。

南条武志

出番は薫邸編だけですが、今作のサブキャラの中では一番輝いていると思います。想像以上に感情豊かでいいキャラしていましたね。成長して前を向くようになる様子が素直にいいなぁと思えました。このクオリティが最後まであれば・・・。

龍&詩音

龍は初っ端の直人含めての風呂でのシーンが面白すぎです。他にも薫邸での主人公と龍の戦いはたぶん今作で一番レベルが高かったですし、海に行きたい理由を叫ぶシーンとか面白くていいキャラです。詩音はちょっとコメントしづらいですねぇ。個別シナリオは取って付けた見たいな感じですし、巨乳とチャイナ服が似合っていたとしか言いようがありません。

中里亮

FDでは絶対にラスボスかと思われた不気味な力を持つアキラですが、成長して見事な小悪党になりました。何かもう言動から隠しきれない小物臭が悲しくなってきます。子供の時の方が成長した時よりも強そうなくらいですね。海斗にビビったり、あっさり殺されたり、挙句の果てに絆にまでビビらされたりするようすは笑えて来ます。


可愛いし好きだけど正直いなくても変わらなかったキャラ。Hシーンがあるのは素直に驚きました。

林真己登&田宮沙代

正直いらないキャラ筆頭。生意気キャラは最終的に従順になったりするから光るのであって、結局最後まで特になにも主人公との関係が変わらなかったのにはコメントのしようがないです。沙代も何で主人公を巻き込むのかわけわからんです。沙代を真己登から寝トル展開はちょっと面白かったですが、エピローグが適当すぎて呆れる通り越して驚きました。

相馬楓&相馬忠夫

まさかの攻略キャラだった楓。海斗は色んな意味で最強です。シナリオは舞や杏子とほぼ共通でしたが、エピローグが面白かったですね。杏子と楓の海斗奪い合いは必見の価値あり。相馬忠夫のオヤジっぷりも笑えました。

二階堂彩

無印のメインヒロインだから一応コメントしようかと思いましたが、特になにも思いつかなかったです。

ツキ

相変わらず最高に面白いメイド。プレイしていてやっぱり自分はツキが大好きなんだなぁと思い知らされました。海斗との会話はとにかく面白いですし、ホントいいキャラしています。今作ではサブキャラ扱いでデレシーンがなかったのは残念でしたが、全クリ後のおまけシナリオの告白シーンでは萌えまくりの悶えまくり。おまけだけにシナリオとか関係なしの直球な告白でしたが、そてに対するツキのうろたえっぷりは半端な破壊力じゃないです。

倉屋敷妙

アホっぷりは変わらず、あんまり出番ないんですが、アホっぷりはすごく印象に残っています。

神崎萌

一応いるぐらいの存在感ですが、海で薫を思いやる様子は印象的でした。初めて先輩らしさを感じましたよ。

宮川尊徳

出番は少ないですがその面白さは健在です。兄や姉にビビる姿や、麗華の発言による変わり身の早さ、海での変態妄想など、どのシーンも大爆笑なものばかりです。あと彩との関係が良好になっている様子もすごくよかったですね。無印の序盤は結構ムカつくことも多かったのですが、ずいぶん馴染んできたなぁと感心しました。麗華大好きなのは置いといて、できれば卒業後も彩のボディーガードになりたいという尊の言葉にはちょっと感動でしたね。

錦織侑祈

「プリンシパルである妙に危険が及ぶ時のみしか本領を発揮することが出来ない」と書かれながらも結局は本領を発揮できなかったのが残念。相馬レベルを倒せとは言わないんで、金剛&不動くらいは倒すシーンが欲しかったところです。
主人公 朝霧海斗 9

その最強っぷりに拍車がかかった主人公。シナリオ欄で書いたとおり、その活躍には不安が残るところではありますが、その強さとカッコよさをニヤニヤしながら堪能しましょう。モブキャラからは嫌われまくりですが、ヒロイン達からはモテモテです。日常会話でもボケにツッコミに縦横無尽の大活躍。ツキや尊との会話はいつも大笑いでした。
絵 9

絵に関しては無印同様最高に良いですね。キャラデザは大好きで、女の子たちはみんなすごく可愛いですし、イベント絵はどれも構図とか塗りとかレベルが高いです。枚数もそれなりに多いですし、文句なしの出来ですね。
音楽 8

質や量は問題なしですが、無印からの流用がかなり多いです。歌はOP1の「幻想の城」がかなりのお気に入り。最初のゆったりとした様子からいきなり激しくなるところにハマってしまって、何度も聞いてました。
エロ 4

数は多いですし、絵はすごく良いですが、質と尺はまあ下の下。ほとんどのシーンがただヒロインが喘いでいるだけです。
総合 75

シナリオはブツ切り投げっぱなしが多いですし、バグも多い、出来を見れば褒められたものではないですが、何だかんだで最後まで飽きずに楽しみながらプレイしてました。シリアスに期待はできないですが、日常会話の面白さは本物です。



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