プリズム・アーク
〜プリズム・ハート エピソード2〜


いっしょうけんめい生きて、
いっしょうけんめい好きになって・・・
そして・・・戦った。




総合 シナリオ キャラ 音楽 エロ 主人公 ゲーム性 NO.1キャラ
71 5 8 9 9 6 6 6 フェル

シナリオ 5

プリズム・アークではなく、プリズム・アルクですね。正式名称は。

大作であることは間違いありません。HPでの宣伝も含めて、全てにおいて丁寧にしっかりと作られている印象があります(しっかりしすぎて重いけど)。ただ、シナリオだけは正直つくり込みが甘い、手抜きとどうしても感じてしまいます。

シナリオは章で分けられていて、大まかに分けると2つ、もう少し分けると3つに分けられます。まず1〜7章が共通パート、各章ごとにキャラの紹介のような感じで進んでいきます。そして8章はキャラ選択後、各キャラの専用ルートに、実質この8章がゲーム中唯一の個別ルートといってもいいです。そしてその後は最終話まで一応個別ルートになっていますが、ほぼどのキャラも同じ展開です。
攻略に制限がかかっていて、プリーシアor神楽orフェル→華鈴教官→シスターヘル→フィーリアの順になっています。最後2人がロリになっているという妙な攻略制限ですが、気にしてはいけません。

前半の7章までは、戦闘シーンが長すぎることを抜けば、テンポのよく、いい感じの学園生活になっています。ところどころにはめ込まれた小ネタと、聴いていて気分が良くなる音楽、これでもかっていうほど動く立ち絵、そして可愛く面白いキャラたち、各話の最後に入る次回予告や最初に入るヒロイン達の呟きなど、これは傑作になりそうだなと思っていました。

そしてようやく訪れた個別ルート、8章ではいままであまり無かった萌えを満喫することができ、気分が最高に高まっていきます。が、ここがピーク。2週以降のこのあとは、ほとんど消化試合な展開です。

そしてその後の明らかに敵が襲ってきそうなダンスパーティーや、突然始まるヒロイン達の過去話や、何でどのヒロインも同じようなことするんだという心の叫びや、Hシーンが無理矢理すぎとか、戦闘シーンが多すぎてだれるとかなど、とにかく急展開の穴だらけの話になります。不自然なキャラの行動、不自然な展開。ちょっと言い過ぎかもしれませんが、キャラがライターの自己満足のために無理矢理動かされている感じがかなりあります。

12、13話では事件の黒幕などが分かるんですが、見た目敵キャラとしか思えないジュダスや3賢者とかがいきなり襲ってきても何の感情もわきません。あえて言うなら呆れですかね。つーかどのキャラでもラスボスが同じなのはまじでダレル。せめてラスボスぐらいは違うの用意してくれ、しかもそのボスも、ちょっとジュースかけられたのをいつまでも根に持ったり、「人がゴミのようだ〜」とへタレム○カ発言したととにかく小者過ぎる。
主人公も主人公でろくに今まで心の葛藤とか成長とかのシーンが無いのに、いきなりガンダムシリーズの最終回の主人公みたいに敵に説教たれたりと、明らかに不自然すぎる打ち切り漫画っぽい感じになってます。
このラストの展開は他にも、ラストバトルの前に雑魚戦が入る、最終話なのに既読スキップで8割以上飛ばせるつーかラストの大ボスはまず人間形態で戦った後、第2形態として化け物姿になるのが基本だろ、わかってねぇなぁ〜など、文句を上げるとキリがありません。

特に酷いのがラストの展開、ものすごいパワーの大ボスにおされる主人公達、傷つきながらも必死に主人公を守ろうとするヒロイン、しかし力つき倒れてしまう、その時、今まで全然活躍してくれなくてイライラしていた「アーラグラディウス」がついにその真の力を発揮、輝く剣、広がる翼、おおっ!!と思った瞬間にEDに突入(2週目以降もスキップ不可)、そして問答無用のエピローグ。湧き上がる怒り、抑えきれない思い、いくらなんでもあんまりです。

ちなみにリッテ先生とフィーリアルートだけは少し違います。まずリッテ先生ルートですが、主人公がものすごく情けない上に、ラストの展開が無茶苦茶にもほどがあるんで、むしろ他のキャラより悪くなっています。

そしてフィーリアルートは実質TrueENDとも言うべき存在になっています。13話の最終決戦で全員があつまり、一丸となって大ボスに立ち向かいます。今まで既読スキップばかりだった最終決戦だったので興奮してくるんですが、そこで1時間近くに及ぶ雑魚線が入ります。テンションがダウンどころかマイナスになっていく展開です。やっと終わりいよいよ主人公やた「アーラグラディウス」の正体が分かるかと思いきや、ほとんど何も分からず、さらにエピローグすらなく終わってしまいました。あまりの怒りに思わずモニターを破壊しそうになりましたよ・・・。これは酷い。ここまで酷い終わり方はそうは無いです。

ものすごく文句を言っていますが、全半のコメディ学園部分だけ見ればかなりの良作になっていることは間違いありません。ギャグも光っていましたし、キャラも立っていました。終盤のゴタゴタ感はやはり気に入りませんが、作品としては気に入っています。TrueENDの酷さはすさまじいどころの話じゃないですけどね・・・。
キャラ 8

プリーシア

メインヒロインかと思いきや、TrueENDまで終わらせた後だと脇役以外の何者でもなく感じてしまうある意味不憫なキャラです。金髪のものすごいボリュームの髪とアホ髪が特徴な強気な女の子です。
プリーシアは主人公にツンデレしたり、神楽にツンデレしたり、クラスメートのツンデレしたりと、とにかくツンデレなキャラです。初日に主人公に可愛いと言われ、主人公が気に食わないのにどうしても気にしてしまうというツンデレっぷりがすげー可愛い。主人公が他の女の子と仲良くしていると出してくるジト目嫉妬光線なんかたまんないです。基本的にどのルートでも主人公に惚れるので、ダンスパーティーでの彼女の嫉妬光線は一種も名物になっています。他にも変に耳年増なところがあり、よく勘違いして真っ赤になったりと、とにかくリアクションが可愛いキャラです。
シナリオは割とどうでもいいです。ツンからデレへと少しづつ変わるプリーシアを見てニヤニヤしましょう。

神楽

プリーシアの護衛。やっぱり巫女装束には黒髪のロングヘアが似合います。武器が弓というのもいい感じです。
おとなしいとは少し違う無口な性格。なので言葉はいつも単調なんですが、それが萌えます。他によく食べ物を食べているんですが、その時の神楽がまるでハムスターみたいな口になっていてたまんなく可愛い。素直な性格で主人公がちょっと変なことを教えても素直に従ってしまいます。「チョマジイーカゼ」は神楽の名言の一つ。
シナリオでは今まで神楽と2人きりになれなかったが、そのチャンスが来ます。だんだんと心を開いていき、最終的に主人公を好きといわせたときにはかなりの満足感を得られますよ。過去の設定は割りと読めてましたが、面白い方のシナリオだと思われます。

フェル

まず馬鹿でかい服とウォーハンマー魔法ロッド、そして長い耳が身につきますね。パッと見サーカス団のピエロにも見えます。一輪車でもしてそうな雰囲気があります。
序盤から主人公を好きになってくれる明るくて元気な娘。フィーリアとの対決は思わず顔がにやけます。基本ギャグキャラなので、表情もギャグチックな物が多いです。「へちゃー」の顔とか大好きです。
シナリオはラスト前が読めまくりでしたが、余計なツッコミはなしにして素直に良かったと思えました。設定に関してもキース・ブルー?とか思ってましたが、複線も一応ありますし良かったと思います。

壬生華鈴

鬼教官。極度の方向音痴でことあるごとに川柳を作るのが特徴。鬼教官というだけあって強く厳しい人で、ゲーム中様々な場面で苦戦していると助けにしきてくれんんですが、このときの登場シーンがホントカッコいいです。
もちろん可愛いところもたくさんあります。乙女度が高くもしかしたら全キャラ中一番かもしれません。お化けを怖がったり、ネサビを可愛がったり、苦手なのに主人公のために料理や裁縫をやったりと普段のギャップもあってかなりの破壊力があります。個別の8章は全キャラ中トップクラスに萌え萌えな章でしたね。真っ赤になって錯乱する教官超可愛い!!
ただ、ラスト付近のあまりの神思想は正直引きました。ちょっとクドすぎかと。シスター・ヘルのルートだと結構強いところを見せてくれるのに・・・。なんかハヤウェイとの対決シーンを作るために無理矢理動かされている感じがありありと出ていました。

シスター・ヘル

その正体はテレサさん、眼鏡が似合う優しく可愛いお姉さんです。以外にもゴキブリが苦手という弱点あり。テレサさんは敵国に属しているだけあって、6章、8章以外では終盤まで出番がほとんどないのですが、妙に萌えたキャラです。やはり眼鏡とシスター・ヘルの時の大胆な服装にやられたんですかね。個別8章はたぶん完成度としては全キャラ中一番です。
シナリオですが、パルティの死に様がフェルルートのシャルと被りまくり。こんな見え見えの自己満足な展開のためにパルティ殺させたのは正直ライターに怒りがわきましたよ。「〜べし」が口癖のいいキャラだったのに・・・。その後でテレサ一人を呆然と見送る主人公も不自然ですね。普通は追いかけて行きます。
他にも、Hシーンが無理矢理にもほどがあります。このゲームのHシーンはそれも無理矢理入れた感が強いんですが、テレサさんは敵軍の中、雨の中の中庭でいきなりHが始まります。そして終わって分かれたとたんに出てくる敵兵、おまえら覗き見してたな!という展開。あまりにも行き当たりばったり過ぎます。

リッテ

ロリで眼鏡でツインテールで子供っぽい先生。かなり局地的なキャラです。その幼い容姿には似つかわしくない、でもすさまじき似合っているストッキングが特徴。ロリキャラなのに足だけはエロいです。
個別8章にはみんなの水着姿が見れます。神楽やプリーシアの大胆な水着、フェルや教官のへんてこな水着、フィーリアのシンプルながら胸がよく生きる水着、どのキャラも素晴らしい姿ですが、肝心の先生の水着はなんとスク水!! 正直噴きました。先が読める読めるといってましたが、これは読めなかった。よく考えれば分かるはずでしたが、これは以外でした。そして恐ろしい程似合っていました。
シナリオはノーコメントで、一言だけ言うとあのタイミングであんな長い回想を入れるなんてありえません。

フィーリア

妹キャラ。「きゅうん」と「〜かな。〜かな」というどっかで聴いたことがあるような口癖が特徴。超ブラコンでお兄ちゃんのためにわざわざ田舎からお手伝いさんとしてやってきたとても可愛いキャラです。いつでもどこでも主人公に甘えてくる、あまりの可愛さに思わず食べてしまいたくなるキャラです。食べられませんけど・・・。
超ブラコンだけあって、主人公に手を出そうとするキャラには断固抵抗します。特にフェル。それでも主人公が他の女のこと仲良くしていると嫉妬光線炸裂。超可愛いし、気持ちいです。
シナリオは主人公がへタレです。超へタレです。他には設定がプリーシアルートとの致命的な矛盾があったり、ラスボス後が中途半端にも程があったり、主人公の出生の秘密は結局2〜3行で終わってしまったり、Hシーンが無かったりと色々と細かな綻びが目立ちました。

3バカ+校長

3バカが戦闘で使えないのが納得できない。1回くらい3バカが戦闘で使える場面を持たすくらいの遊び心は欲しかった。
3バカですが、アクティが意外につらい過去を持っていたのにビックリしました。ただの貧乏スケベキャラだとばっかり思っていたんですけどねぇ。エインは感想特に無し。正直眼鏡以外あまり印象に残っていません。あえていうなら姉ちゃんがすごく可愛かった。ユングはウザいしキモい。フィーリアルートとかあまりのウザさに殴りたくなりました。
校長先生はどうにもキャラがつかみにくいです。普段がギャグ系か真面目系か分かりにくいです。コロコロ変わります。前半最大で最後の見せ場は最初はカッコよくて痺れたんですが、何度も同じものを見せられるとさすがにそんな感情は消え去ります。
主人公 ハヤウェイ 6

とりあえず結局何者だったんでしょう。あんなたかだか2行くらいの説明されても納得できないんですけど・・・。
ギャグシーンではボケやツッコミに中々の才能を発揮。ちょっぴりHな所から起きるどたばたも見ていて面白いです。ただし、恋愛面ではかなりのへタレ。特にフィーリアルートでは酷すぎる。他のルートではそれほどでもないんですが・・・。最終話で偉そうにラスボスに説教たれるのもマイナス。バックボーンが皆無なので口先だけ感がどうしても漂ってしまいます。
あと、立ち絵がショタっぽいのも気になります。普通はそこまで気になりませんが、攻略できるヒロイン中年下が妹のフィーリアのみという状況では、幼く見える主人公のせいで不自然に感じてしまう場面がいくつもありました。
絵 9

まず第1に背景が神レベルです。写真をそのまま使っているんじゃないかというくらいに綺麗でした。
立ち絵はかなりの種類があり、ものすごい勢いでクルクル変わります。魔法のエフェクトや斬撃のエフェクトなどもしっかりしており、やっていてかなり面白いです。
ただ、その反面イベント絵はHシーンをのぞくとかなり数が少なくなっています。というか少なすぎです。立ち絵の効果のおかげでプレイ中はあまり気にならないんですが、終わった後の回想シーンを見るとその少なさにビックリしました。
で、肝心のイベント絵の出来ですが、正直あまり良くありません。立ち絵との差がかなりあり違和感バリバリです。特にHシーンでは体がお餅みたいにふっくらしているところがあります。ディフォルメ絵の方は可愛く面白いのでとても気に入りました。こちらの方は数もものすごく多いですしね。

他のこのゲームの目玉の一つである天使ですが、何ていうか、圧倒される存在感と雰囲気がよく出ています。
音楽 9

かなり豪華です。初回豪華版のサントラがありがたい。
まずその歌の数に驚かされます。全13曲、普通の音楽のアルバムのような数です。
ただ、あまり印象に残っていない曲もそれなりにあります。2つのOP曲とED曲以外はどこで流れていたかもはっきりと思い出せません。その2つのOP曲ですが、初めのOP曲の「贖罪のラプソディー」は、単体で聴くとまあ普通なんですが、ヒロインの呟きとムービーと一緒に見るとアニメのOPのようでカッコいいです。後半の「原罪のレクイエム」はあのKOTOKOさんが歌っているということで歌唱力は十分、歌も勢いがあり後半OPとしての雰囲気抜群のカッコいい曲です。
BGMも全60曲という大判振る舞い。ギャグシーン、シリアスシーン、バトルシーンとその場その場で様々な曲が流れてきます。ただ豪華というだけでなくレベルも高いです。
エロ 6

タイミングが不自然なものが多いですが、エロ自体はこの絵の雰囲気にしては頑張っていると思います。ただ、画面効果がかなりウザいです。特にプリーシア、静止画のままでいいんですのにねぇ。別にこの絵柄でエロの濃さは求めません。
プリーシアにHが無いのは自分も大反対。無理矢理でいいから入れてくれや。
ゲーム性 6

まず初めに、ローディング長すぎ。ちょっと長いとか言うレベルじゃない。長すぎる。ゲーム性を問う以前の問題です。グラフィックやエフェクトをもっとショボクしてもいいですから、テンポを重視して欲しかったですね。あんなときメモ2の戦闘シーンのようなポリゴン使うくらいなら、2Dにしてローディング時間を減らしてく欲しかったです。。読み物においてテンポはかなり重要な要素なんですから・・・。。

あまりにも長すぎるローディングばかりが気になってしまいますが、戦闘自体は結構面白いです。200種類にも及ぶ数多くの様々なプリズムを手に入れ、装備し、確かめていく。シナリオが進むごとに強化され、さらに攻撃重視にするか魔法重視にするか、一撃必殺型にするか、長期戦型にするかなど色々と考えながら楽しめるようになっており、1週目では決して倒せない敵や、隠しボスの存在、やりこむ要素は思ってた以上にあります。
ただ、やはり長すぎる、退屈などの理由からそこまでやろうとは思いません。

むしろ戦闘システムなくして完全なADVにしたほうが終盤とか盛り上がったんじゃないかと思われます。
総合 71

メーカーが圧倒的な支援をして盛り上げまくっていたこのゲーム。正直言えば期待はずれ感が多いです。

原因はやはり戦闘ですね。戦闘が長い→テンポが悪い→退屈の嫌なコンボになってしまっています。かなりの神スッペクなら可能かもしれませんが・・・。

まあ、とりあえず何だかんだで全クリした自分を褒めてあげたいです。

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