処女はお姉さまに恋してる
〜2人のエルダー〜


マリア様…これは友情? それとも恋なのですか?

『処女はお姉さまに恋してる 〜2人のエルダー〜』絶賛発売中!!

総合 シナリオ キャラ 音楽 エロ 主人公 ゲーム性 NO.1キャラ
82 7 8 9 9 4 10 妃宮千早

シナリオ 7

今では結構ある女装潜入ものの元祖ともいうべきゲームの続編です。先に結論から言うと主人公が他の誰よりもお嬢様らしかったせいで、女装潜入ものというよりはお嬢様学校ハーレムもの見たいな感じでしたけどね。

シナリオ章別進行で全10章、8章までが共通となっています。共通ルートがかなり長く、個別ルートはかなり短いのですが、全体的なボリュームな結構なものです。基本的には前作と似たようなイベントが続いていくんですが、それがいい感じに面白く出来ていて、正しく続編しているなぁという印象を受けます。文章にクセがあって少し硬い印象を受けるのもそのまんま。一つ一つのイベントが非常に丁寧に作られています。ヒロイン達はそろいもそろって可愛いし、とにかくいい娘すぎですし、主人公も綺麗で可愛くて、行動力があってカッコ良くて、読んでいてすごく楽しいです。雰囲気がすごく良いですねぇ。前作よりもお嬢様度は減りましたが、寮生が増えて、キャラ同士の横のつながりは増えた印象ですね。

ただ、共通ルートはかなり完成度が高くて面白いのですが、個別はかなり短いのが残念。想像以上に短いです。まあ、長いのを6人とかやるくらいなら完結にしてもらいたいというのはありますが、それにしても終盤はあっさりしすぎです。決して出来が悪いというわけでは無いんですが、単純に短いです。こんなに短くするなら優雨や初音や陽向も攻略させてくれればいいのに・・・。仲間外れな初音がなんだか可哀想ですね。

キャラは全体的に見ると前作と同じかそれ以上の魅力がありましたが、前作の紫苑さん見たいなお嬢様中のお嬢様といった感じのキャラがいなかったこと。お嬢様っぽいのって雅楽乃くらいだしなぁ。。ダブルエルダーの薫子さんはアホっ娘していて可愛いけど、めっちゃ普通の女の子って感じですしねぇ。まあ、これはあまりにも主人公が完璧なお嬢様を演じすぎているっていうのが原因だと思いますけど・・・。2人のエルダーということで、もう一人の主役として薫子さん視点の描写も結構あり、薫子さんが千早に惹かれていく様子や、千早がいかにすごい人であるかがよくわかって、それはそれでいい感じなんですが、その分千早の引き立て役見たいな感じにもなってしまったり・・・。

あと気になったのは幽霊ネタを長引かせ過ぎなところ。プールの時はまあ仕方がないとして、その後もちょくちょく出てくるのは必要なかった気がします。正直しつこかった。プール以降は全て回想シーンだけの登場にした方がもっと素直に感動出来たんじゃないかと・・・。クリスマスの時とか主人公だけに見えるのならばぎりぎりOKだと思いますが、ヒロイン達にも見えてしまうのは世界観がずれていると感じましたね。鏡の中だけに見える存在にとどめてほしかったです。

個別は残念でしたが、全体的に丁寧に作られており、お嬢様学校でヒロイン達との学園生活を楽しんだり、みんなかかお姉さまと言われて慕われ黄色い歓声にまみれたりと、思う存分おとボクの世界を堪能できました。
キャラ 8

七々原薫子

愛すべくアホっ娘。素直で真っ直ぐな心が魅力的です。運動は大得意ですが、考える事は大の苦手。「騎士の君」と呼ばれ、2人のエルダーということでもう一人の主役とも言える存在なんですが、正直そんなにすごいって感じはないです(千早がすごすぎというのはありますが・・・)。お嬢様って感じでもないですし、普通に可愛い女の子って感じですね。薫子視点の描写が多いので、千早に惹かれる様子がよくわかってニヤニヤしまくりです。裏目って慌てた顔が妙に可愛くてツボに入りました。まあ、それでもどんなことにも真っ直ぐに向かっていく姿はかっこよかったり、普段の寮で見せる姿には情けないのが多い分、きまった時の凛々しさが際立ちます。シナリオは千早が怪物だったとしかいいようがないです。ベタな展開は好きなんでシナリオ自体は気に入っているんです、どうしても千早の怪物っぷりに目がいきます。

度會史

メイドさん。寮に入ってもメイドやっています。小柄なので意識しないと陽向と同学年に錯覚してしまうので注意が必要ですね。というか最初普通に勘違いしていました。雅楽乃と同学年には見えん。女装生活の為のサポートをやっており、千早の為ならばどんな困難なこともやってくれる頼もしい味方ですね。千早のお世話をすることに拘りを持っており、何でもできる主人公に仕事を取られないようにする姿が可愛らしいです。基本クールなんですが、言動の節々から主人公への想いが伝わってくるのがいい感じです。時々無意識に毒舌を吐いて主人公をへこませるのはお約束。シナリオは典型的な主従イベントですね。異様にルートに入りやすく、攻略を見ないでプレイすることを断念したりもしました。

ケイリ・グランセリウス

不思議系キャラ。外国人なのに丁寧な日本語というのが良い感じだと思いました。いつでも落ち着いてた雰囲気だが突拍子もない言動をしたりと、不思議な魅力があるキャラです。他のヒロインと比べてかなり出番が少ないんですが、その分インパクトでカバーって感じですね。キャラとしては大好きですが、言っていることに関しては薫子と同じ感想です。シナリオは世界観が違うように感じましたが、展開としては結構好きです。

冷泉淡雪

華道部のツンデレツインテ。負けず嫌いっ娘。ほとんどのキャラがあっという間に千早に籠絡されますが、雪ちゃんは終盤までツンデレしてくれるんでその可愛さが一層際立ちます。まあ、ツンデレっていっても見た目はツンだけど実際はデレデレっていうのが見ていて丸わかりだったりしますが、そこがまた良い感じですね。見ていてニヤニヤできます。照れて赤くなった顔の破壊力がすさまじい。このあたりのツンとデレのバランスがちょうどよかったです。シナリオは全ヒロイン中唯一主人公が男だったことに衝撃を受ける展開なんでそういう意味では楽しめます。

哘雅楽乃

落ち着いた雰囲気のあるお嬢様。「御前」と呼ばれて慕われています。お嬢様オーラレベルがかなり高く、主人公に匹敵するくらい。初登場時はそのオーラに衝撃を受けましたが、その後にすぐに主人公にデレっデレになって違った意味でまた衝撃を受けました。惹かれるきっかけになったイベントが笑えます。好意をもっているというよりは崇拝に近いレベルで、高感度MAXを振り切っている印象ですね。千早のいうことならたぶん何でも聞いてくれます。ここまで圧倒的に慕ってくれる後輩というのはかなり気持ちがいいです。かなりの巨乳で、巨乳をアピールするかのような胸の下での腕組みポーズが素晴らしい。シナリオは女装バレに関しては予想通りの反応。展開はゆきちゃんとほとんど同じです。

神近香織理

大人な雰囲気のお姉さんキャラ。スタッフコメントでも書かれていましたが、最初自分もサブキャラだと思っていました。一番最初に千早の正体に気づき、全編にわたって協力してくれます。他のキャラが主人公に対して好意と崇拝が混ざったような感情を持っている中、唯一男として主人公を見ている様子がすごくいい感じです。最初はクールで自分勝手見ないな印象でしたが、何気にかなり世話焼きで気がきく「できる女」です。シナリオは短いながらも結構良かったですね。特にEDに主人公と香織理の娘が出てくるところ何か最高です。何あのロリ千早?!! 可愛すぎです。

栢木優雨

守ってあげたくなる娘No.1。初登場時のイベントとか、ゲーム中の扱いとか、お姉さまの初音と合わせてどうみてもヒロインにしか見えません。まあ、確かにすげー可愛いですが、優雨のHシーンとかは何かみたくないですね。というか見ちゃいけないような気がします。千早のポジション完全にお母さんになっていますし・・・。

皆瀬初音

同級生で生徒会長。前作の由佳里の妹だったらしいです。優雨と並んで出番も多く、サブキャラになっているのが不思議なキャラです。変わった性格のキャラが多い中、極めて普通の性格で何か安心できます。常識力レベルが高いです。いつも困っているような印象を受けますが、そんな困っている様子が可愛かったりします。

宮藤陽向

元気担当の後輩。おでこがチャームポイント。共通ルートで1話丸ごと主役の話があった優雨や初音、茉清&聖に比べ、サブキャラ勢の中では出番がかなり少ないですが、大人しい雰囲気のキャラが多いので、その元気さで存在感は大きいです。香織理との姉妹関係は互いが互いの魅力を引き出していてものすごくいい感じ。見ていて楽しいキャラですね。

真行寺茉清&蒔田聖

クラスメイトのコンビ。2人とも下の名前が読みづらいです。初登場時からは考えられないくらいに最終的にはラブラブになります。スタッフルームでのおまけシナリオでは正直驚いた。出番は多いんですが、特にこれといった感想・・・。

鳥橘沙世子

生徒会の一員で前作の貴子さんを彷彿とさせますが、スペック面で格の違いが出ています。あんまり良い印象はありませんが、屋上でのイベントは千早のドSモードと沙世子さんの脅えっぷりにゾクゾクしましたね。
主人公 妃宮千早 10

このゲームの主人公にしてメインヒロイン。というかこのゲームの全てともいっていいキャラ。文武両道、家事万能、引きこもりのはずなのに肉弾戦もその筋のプロ並で、推理力や観察力も常人レベルをはるかに超えています。外見や仕草がゲーム中の誰よりも完璧で、誰よりも魅力的なお嬢様でありながら、心の中ではちょっと(かなり?)捻くれているところがとても好感が持てます。前作の瑞穂も大好きでしたが、個人的には千早のダーク面(ドS面?)があるところなんかが人間臭くていいですね。普段は完璧に静のエルダーのお姉さましているのに、沙世子に対する屋上でのイベントなど、時々見ていてゾクっと感じるくらいに迫力ある表情を見せてくれるのが素敵すぎて言葉が見つからないです。あの威圧感はマジすごい。 声優さんのお嬢様と男口調の使い分けもうますぎる。切り替わりがすごくわかりやすかったです。
絵 9

のり太さんの絵は大好きで、かかわったゲームほぼ全てプレイしているんですが、今回かなりうまくなったと思います。具体的にどこがと言われると困るんですが、全体的にかなり洗練されている印象です。立ち絵は表情の変化の多さが印象的ですね。ちょっとした表情が良く出来ています。イベント絵は枚数は普通。塗りとかはすごくきれいです。画面いっぱいのアップ絵とかたまんないですね。SD絵も可愛くていい感じでした。それにしても胸を強調し過ぎな制服です。
音楽 9

レベル高いです。BGMも歌も声も全てレベルが高いです。BGMは前作のものもありますが曲数は多いですし、どれも場面にしっかりあったものばかりです。歌はどれもいい感じですが、特にOP曲の「アンダーハンデッド・ガール」はかなりのお気に入りで、もう何十回と聞いています。ED曲の「陽だまりの中へ」もいい感じですね。
エロ 4

分かり切っていたことですが、絡みが綺麗過ぎてエロく感じられません。興奮はしますが何かちょっと違う・・・。
総合 82

前作の正統進化系の続編です。前作楽しめた人ならまず間違いなく楽しめると思いますね。個別ルートはボリュームの面でかなり残念でしたが、共通ルートでの独特な世界観の中での雰囲気の良さに夢中になれました。前作の紫苑、貴子といった突出した破壊力を持つキャラはいませんでしたが、自分的にはかなり楽しめましたね。

レビュー全部書いてから思ったんですが、キャッチフレーズの「マリア様…これは友情? それとも恋なのですか?」ってたぶん千早と薫子の心情だと思うんですが、正直そんな葛藤とか主人公とヒロイン共に特になかったような・・・。



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