さようなら、ご都合主義（ハッピーエンド）。
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シナリオ |
キャラ |
絵 |
音楽 |
エロ |
主人公 |
ゲーム性 |
NO.1キャラ |
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夢埜れいこ |
シナリオ 8
超ネガティブで後ろ向きなヒロインれーこが、アンチ魔法少女・ネガティブゼロになってご都合主義をぶっ飛ばす物語。
まず、ゲームのテーマが非常に面白い。ご都合主義をぶっ叩くという今まであまり聞いたことがない展開がすごく良いですね。深いです。個人的にかなり気に入っています。基本スタンスは普段は明るく可愛い女の子、でも実は過去に色々とあり心に闇を抱えて生きている、しかしある時女の子は魔法に出会い、魔法少女になることで幸せな世界を手に入れ幸せになりました・・・と、このまま終わればハッピーエンドですが、そんなご都合主義は許しませんと、主人公とヒロインが女の子から力づくで魔法少女の力を奪って辛い現実に引き戻すというもの。正にさようなら、ご都合主義です。
笑いを交えながら面白おかしく進んではいきますが、ご都合主義をぶっつぶすがテーマだけあって、暗く鬱な展開が多いです。一応世界平和のためなんですけどね。ただ、それでも最終的には事件を通じて成長したヒロインが、辛い現実でも前に向かって歩いていこうとするので、クリア後の気分は良かったです。最終話でのそれまでしつこいぐらいにウジウジウジウジと後ろ向きだったヒロインが、自ら前を向いて歩こうとする姿には思わず感動を覚えました。
シナリオ構成はネタばれ抜きでは書けない、というかネタばれありでも説明難しいですが、かなり変わった構成をしていますね。このシナリオ構成の発想は、アンチご都合主義というテーマと合わせて素直にすごいと思えます。デバックシステムでご都合主義のシナリオを修正っていう発想には感心させられました。変なところでツッコミを入れると変な展開になるのも面白いです。その分攻略が難しかったりもしましたけど・・・。ファソシナリオは何度バッドになったことか・・・。
ルートは一応ヒロインごとにありますが、攻略順固定で結末もひとつだけの一本道です。一応ループものかなぁ？ ちょっと違う気がしますけど・・・。最終的にヒロインはれーこだけ、というよりはれーこが主人公って感じです。
とまあ、ゲームのテーマに関してはすごく良かったんですが、シナリオに関しては手放しでほめるのはちょっと・・・という感じですね。ぶっちゃけ詰め込み過ぎです。正直調理の仕方を間違えているなぁと思いましたね。あれもこれもと色々と要素を入れすぎて扱いきれていない部分が結構あります。
その上戦闘とかも変に凝っている割にはゲーム性が薄かったり、共通？ルートをかなりの回数プレイしなければいけなくてだるかったりします。特に後者はシナリオ構成上仕方がないとはいえ、ダルイものはダルイです。世界観の設定の説明とか、あるヒロインの心の暗い部分をしつこいぐらいにクドく語られたりするのも結構きつかったですね。特に戦闘のつまらなさと反比例するかの回数の多さはホントもう・・・。
そんな感じで最初は飽きずに夢中でプレイできたんですが、それ以降は中だるみしてきつかったです。ただ、最終話に入ってからは予想を超える展開と、これまではりめぐらされた数多くの伏線の回収が面白くてまた夢中になれましたね。連続戦闘は正直勘弁って感じでしたし、伏線回収の説明シーンが小難しかったりしましたが、ラストバトルはいい感じに盛り上がれました。最後はなんでもありみたいな感じでしたけど、それを気にさせないくらい勢いがすごかったですからねぇ。
そんなわけで個人的には良作でしたが、かなり変わった構成と無駄に多い設定とゲーム要素、賛否両論ありそうなENDのせいで、手放しで人に勧めにくいのも確かです。個人的にあのENDはすごく良かったですし、ゲームのテーマ考えると一番綺麗に終わったんじゃないかと思っていますが、ハッピーエンドは壊れしてしまっていますからねぇ。
キャラ 7
いつもならそれぞれのキャラのシナリオについて軽く書きますが、このゲームだと難しいのでキャラ短評のみです。
夢埜れいこ
詳しい話はネタばれせずには語れないですが、このゲームのメインヒロインにして主人公みたいなものですね。かなり性格に難があり、いつも後ろ向きでウジウジしっぱなしです。シナリオ中何度もいい加減そろそろ成長してくれ!!と思いましたね。でも何か可愛い。でもウザい。ウザ可愛い娘って感じですね。恋仲になってからのデレっぷりや、主人公が本当に大好きな様子がすごくいいです。というかどんだけ主人公好きなんだって感じですね。何度も何度も成長したかと思いきやネガティブ逆戻りを繰り返しますが、最終話で主人公離れしてきちんと歩いていけるようになる姿には思わず涙が・・・。
守沢いちよ
れーこの親友。容姿端麗成績優秀、さらに性格も良しと完璧に見える女の子ですが、実は胸には色々と傷を負っているメンヘラー少女です。ポジティブワンの正体。普段の彼女はとにかく可愛い。時々見せてくれるお茶目な様子がまた可愛い。結ばれてからのデレっぷりや、メンヘラー入っているところもみんな可愛いです。実は主人公が好きという設定もグッドですね。れーこといちよの友情は良かったですが、他のキャラのデバックは2週目以降ダイジェストに対して、いちよだけは中ボスだけあって結構な尺を割いてマイルート同じような展開を見せられるのはきつかったです。
ファソ
マスコットキャラ？のファソ。SD形態と長身形態どっちが可愛いかは悩みどころですかね。結構無茶苦茶でギャグキャラ以上の感想がなかったんですが、かんざしもらって大喜びしている様子や、主人公にかまってもらおうと抱きついてくるSD絵がすごく可愛かったのは印象的です。特にかんざしをつけて嬉しそうに鏡を見る姿はツボですね。
九重ナナカ
ツインテールが特徴の女の子。ツンデレっぽく見えて実はデレデレだったりします。とりあえずモッフルを頬張る姿にノックアウトされました。反則的な可愛さでしたよ。お腹が鳴ったのを聞かれて、照れて必死にごまかそうとする姿とかも可愛いです。出番も役割も立ち位置もかなり重要人物ですが、日常会話シーンがかなり少ないが残念ですね。
木之元英子、神山微意子、花咲ちさ、沢野口理真
作中に出てくる魔法少女達。どのキャラもデバックモードで内面を見ていることもあってきちんとキャラが立っています。個人的な起きに位置はちさですね。初期から別人のように変わってたかりまくる姿とか面白くて好きです。
宇ｱ真優、パパ
料理が変ということをツッコンでファソルートでハマった人は結構いるはず。能天気なように見えて色々とたまっていた真優さんはいい感じにキャラができていましたね。反動？ パパさんは終盤までホント大した出番がなかったですが、最終話で活躍してくれました。あのシーンは普通に感動しましたね。ちなみに自分はパパさんの認識が変化しなかったのは、パパさんが大人で、割切って考えることを今までやってきていたせいだと考えています。
主人公 宇崎なおた 7
ルートによっては熱血したりしなかったり、光の勇者になったりする人です。立ち位置的には主人公っていうよりはヒロインって感じですね。というかマジで感想が書きづらい。ルートによって結構性格変わったりしますが、それもシナリオの一部だったりもするんで・・・。悪いやつでは無いですね。普段は面白いですし、燃える時は燃えてくれますしね。
絵 8
キャラデザはクセが強いですが、塗りは丁寧ですし、バリエーションも結構あってよかったです。イベント絵も枚数、質共に結構良かったですし、Hシーンのイベント絵がやけにエロかったのも印象的ですね。戦闘シーンでは動きまくるチビキャラも可愛くて良かったですし、好みは分かれると思いますが自分は満足しています。
音楽 8
今まで聞いてきた数々の電波曲の中でも一番の出来かもしれません。それくらいにOP曲の「ネガティブゼロ・パラダイス」が面白い。聞いているだけで笑えます。正にこのゲームのOP曲としてふさわしいネガティブな歌詞はホントすごいです。その他の歌も良い歌でした。BGMもギャグから緊迫したシーンまで取りそろえており、レベルも高いです。
エロ 7
サブヒロイン系が本番なしというのはかなりガッカリですが、メインヒロイン達は尺、質共に結構いい感じでした。
ゲーム性 6
デバックモードについてはシナリオでも軽く触れましたが、簡単に言うとヒロイン達が勝手に作り上げたご都合主義なシナリオにツッコミを入れるというものです。発想はすごく面白いですし、実際プレイしてみても変なところにツッコムと変な展開になったりするのは面白かったです。ただ、それなりに作業感が付きまとうものなので、途中でダレたりはしますね。
次に戦闘ですが、これはかなり微妙でしたね。基本的に最初から最後まで敵の攻撃を当たらないように少しずつダメージを与えていけば勝てたりして戦略性は低いですし、育成要素もないんで作業感だけが残ります。その上後半になると敵の防御力とHPが増えて長期戦必須になりますし、戦闘回数もかなり多くなるので結構きつかったです。もう少し戦略性を増やすか、もしくは全く別のカードゲームみたいな感じにして、作業感を減らして欲しかったです。
総合 77
個人的にはかなり好きなんですし、出来もいいとは思うんですが、他の人に勧められるかと言われるとできなそうなゲームですね。ご都合主義をぶっ壊すので、爽快感見たいなものは少ないですし、ヒロインはネガティブまっしぐらですし、ENDもハッピーエンドとは言いづらい終わり方ですからねぇ。とりあえず気になった人はプレイしてみてもいいと思います。
最後に決めゼリフ
常識破りのご都合主義に、鉄鎚食らわす正義のスパナ
楽しい夢が恋しかろうと、自分勝手は許しません
ガールスデバッカーネガティブ・ゼロ ここに見参!!
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