ななついろ★ドロップス


星のしずくと初めての恋がつづる。
不思議な物語の一ページ、今始まる――




総合 シナリオ キャラ 音楽 エロ 主人公 ゲーム性 NO.1キャラ
86 8 9 10 9 4 8 秋姫すもも

シナリオ 8

恥ずい!!!!!!
まさにこの一言に尽きます。やっていてとにかく恥ずかしい。見ていてこっちが真っ赤になってしまうくらいの恥ずかしさです。ジャンルの恋愛初心者どきどき★アドベンチャーは伊達じゃありません。恥ずかしすぎる。

やってみた感想ですが、一言で言うとギャルゲーっぽくないですね。どっちかって言うとラノベに近い気がします。まあそういう印象を受けるのも主人公がユキちゃんに変身するという設定により、ヒロイン(と言うかすもも)の気持ちをよくわかるようになっているからですね。主人公の前ではいつもオドオドしているすももですが、ユキちゃん状態では主人公の前では見せないような顔をたくさん見せてくれます。なので手探りで女の子の気持ちを感じながら進めていく普通のギャルゲーとは違い、1つの定まったゴールへ向かって苦労して歩いていくような感じを受けます。選択肢も3つしかないですし。
もっと簡単に言うと、自分がゲームの主人公になってヒロイン達を攻略するんじゃなくて、主人公とヒロイン達との恋を、ゲームの外から見守っていくと言う感じ。視点が主人公じゃなくて、その上にあるんですよね。

ストーリーは最初にも言いましたが、とにかく恥ずかしい。主人公とヒロインとのやり取りは、何をするにも初々しくて、ちょっとずつしか進めない2人を見ているのは、恥ずかしくもありもどかしくもあり、文章自体のテンポやレベルは正直そんなに高くはない、むしろ会話のテンポは悪いくらいなんですが、なぜか引きよせられてしまいました。

普通ならもどかしいヒロインや主人公の行動にいらいらしそうな感じなんですが、このゲームの雰囲気がそれをさせません。あくまでもヒロインと主人公を見守って行きたい気分に駆られます。

肝心の本筋ですが、話のネタとしては結構先が読めます。でもつまらないと言うわけではありません。通常この手の普通の学園と魔法を組み合わせると、どっちつかずの中途半端な感じになってしまうことが多いんですが、このゲームでは主人公がその当事者になることで、現実と非現実の雰囲気がよく伝わってきます。

とにかくやっていて恥ずかしくなる初々しい恋物語が堪能できます。人によっては受け入れられないかもしれませんが、自分はすごく気に入りました。決して絵だけのゲームではないです。
キャラ 9

秋姫すもも

メインヒロイン。人見知りで、恥ずかしがり屋で、臆病だけれど、頑張り屋。とても女の子らしい女の子です。
序盤はそのはずかしがり屋な性格で、主人公となかなかうまく話が出来ず、いつもオドオドしています。普通はこの煮え切らない性格に嫌になってしまいそうですが、そこはユキちゃん効果発動。すももは本当はとても明るくて、優しくて、頑張り屋なこと、そして主人公のことがとても好きなことがわかるので、嫌になるどころかどんどん好きになれます。
内向的な性格の内と外を見れると言うのは不思議な感じですね。すももがユキちゃんの前で見せるような笑顔を主人公の前でも見せてくれるようになった時、とても嬉しくなりました。主人公との恋愛はとにかく恥ずかしい。初々しいにもほどがある。いちいち真っ赤になって失敗して、でも頑張ろうと決めて、それがうまくいってとても喜んだり、逆にうまくいかなくて沈み込んでしまったり、ユキちゃん効果もあって、すももとそして主人公の気持ちがどんどん伝わるきます。
イベント絵でのすももの可愛さも見物ですが、SD絵のすももの可愛さもまた必見です。ちょっと天然は言っているすもも、そんなすももと振り回されるユキちゃんの面白可愛い奇想天外なSD絵がたくさん楽しめました。
シナリオは上の通り、主人公とすももの気持ちがよく伝わってきて、とても恥ずかしい気持ちになります。展開的にはさすがにメインヒロインだけあって、挫折と努力を何度も繰り返していく2転3転する展開になっています。ラスト〜EDまでの展開と演出が鳥肌が立つほどすばらしく、すももとの超純愛物語を堪能しました。でもできれば後日談希望。メインヒロインであり、もう一人の主人公でもあるすもも、あの笑顔が頭から離れません!!!

八重野撫子

長い黒髪が特徴の大和撫子風女の子、名前も撫子ですしね。落ち着いた雰囲気の芯の強い性格です。すももの大親友で、いつもいつもすももの心配をしています。その過保護っぷりは普通ならちょっとアブナイ妄想を抱きそうですが、この2人に関してはそんな風には感じられませんでした。すももと撫子のあまりにも真っ直ぐな気持ちのおかげですね。
見た目は大人っぽい雰囲気ですが、少女マンガを読んだり、可愛いぬいぐるみ(ユキちゃんのことです)が好きだったりと女の子らしいところもたくさんあります。普段からしっかりしているで、時々見せる照れた顔だとてつもなく可愛いです。雨の時に2人で同じ傘に入って帰る時や、肝試しの時、バザーの後のハプニングの時、どれもたまりません。
シナリオは、まあ設定上すももが振られるわけですから、色々と不安だったんですがなかなかうまくまとまっていたと思います。変に重くならず、かといって軽いわけでもない、これもユキちゃん効果ですね。ただ、やっぱり物語上どうしても離れた位置にいるので、他の2人に比べ薄く感じてしまいます。恋愛というよりはすももとの友情物語と言った感じになっています。その分エピローグでの撫子のスカート姿には嬉しくなりました。最高の笑顔を見せてくれます。

結城ノナ

メガネとポニーテールと騒がしい執事が特徴のおとなしい感じのお嬢様。しかしその実態はスピ二アのプラム・アスパラス。通称アスパラさん。ノナの時はクールでおとなしい感じなんですが、アスパラさんの時は活発で激しい感じになっています。ただこれは性格が変わるというよりは、単に興奮してテンションがあがるとクールになりきれないだけって感じです。その証拠に後半では好きな主人公の前や、これでもかって恥ずかしいセリフを言ってくるすももの前では、クールになりきれません。あわてて真っ赤になった様子が可愛いです。惚れ薬を飲んだときの従順っぷりもいいですが、やっぱりツンデレ状態のノナが一番ですね。肝試しの時や、貝殻から出た時の泣き顔もそうですが、それよりも主人公に惚れ薬の効果を消さない方がいいといわれた時のノナのイベント絵の笑顔がやばいです。にやけがとまりません。あの絵は永久保存です!! それまで明確なツンデレイベントがなかっただけに、ものすごい破壊力でした。もう一気にやられましたね。
シナリオですが、実はかなり気に入っています。ノナのツンデレぷりがとてつもなく可愛いと言うのもありますが、貝殻のシーンから告白のシーンまでの流れが王道ですがよく出来ており非常によかったです。
ED曲のコメントに「主導権が相手にないようでいてそうでないような(笑)」と書いてありましたが、まさにその通りです!!!

如月ナツメ

先生。飄々とした感じの人です。TGに掲載されていた漫画を見る限り、ものすごくいたずら好きの人かと思っていましたが、精々すごくいたずら好き程度のものでした。次回予告の先生のふざけた顔がなんともいえません。
なんだかんだ言って、すももと主人公のことをよく見守ってくれています。

松田

ノナの執事。アスパラスのお供の犬のアーサーでもあります。最初は犬の方が本性だと思っていたんですが、名前的には人間の方っぽいです。極度の心配性で、その上妄想癖が激しく、いつもノナなのことで心配したり感激したりと忙しい人です。いつもいつもそそっかしくあたふたしている印象が強すぎますが、執事としての能力はそれなりに高いと思います。それなりにですけど・・・。ノナとのボケ(松田)ツッコミ(ノナ)コンビはなかなか見物です。
この物語の全ての元凶なんですが、とてもじゃないけど怒る気にはなれないアタフタぶりです。頑張れ松田!!負けるな松田!!泣くな松田!! たとえ唯一出れたイベント絵が吹っ飛ばされた状態の上顔が写ってなかったりしても!!

友人達

ものすごく多くの友人達が出てきます。男友達が2人に、女友達が5人。どのキャラもひたすら良いヤツ。特定のサブキャラがとても活躍するということはなく、どのキャラも主人公やヒロイン達の「友達」をやっていてくれます。そのおかげで学園生活という雰囲気がよくでていて、日常シーンによりのめりこみやすくなっています。

あんまりにも多いので一言感想で行きます。まず自分の一押しの小岩井フローラ、すももシナリオの時ちょっとした活躍をした小岩井フローラちゃん、見かけは完全にのんびりとしたお嬢様風ですが、中身は結構ヤンチャです。そこらへんがツボに入りました。ふわふわとした長い髪も好み。そして何よりウェイトレス姿に一目ぼれしました。

次に深道信子と雨森弥生、信子は仲間達のリーダー的存在で、Fカップの巨乳が特徴。見かけ通りの活発な感じの性格ですが、結構気が利くところもあります。面倒見が良い姉御って感じ。弥生は天然系のオトボケキャラ、個性は強いですが、あんまり影は濃くありません。実は唯一フルネームを思い出せなかったキャラ。でも結構好きです。

桜庭圭介、クラスメートでは唯一の男サブキャラ。グルグルメガネが特徴。変に活躍したりせず、いつの間にか空気になるわけでもなく、きちんとした友達をしています。信子を「信子さん」というのが気になりました。

麻宮秋乃、冬亜、夏樹、三つ子です。秋乃、冬亜主人公と同じ寮生で、秋乃、冬亜は女で夏樹は男、秋乃はクラスメートでもあります。秋乃はおそらく全キャラですももの次におとなしい子、サマーキャンプで同室でしたし、結構気が合うのかもしれません。冬亜はとにかく元気な騒がしい子、騒がしい声でハルたんと言われると、「涼宮ハルヒ」の鶴屋さんを思い出してしまいます。夏樹は世話がかかる妹達にとにかく苦労しています。主人公にはそっけなさそうで、結構気を使ってくれます。なんかすごく友情を感じるキャラです。
主人公 石蕗正晴 ユキちゃん 8

ふとした偶然から人形になってしまった主人公。苗字が難しすぎです。よくいる恋愛下手な主人公なんですが、そこらのへタレとは違います。ヒロインのことですごく悩んで、そして答えが出たら後はもう行動あるのみ!! カッコいいです。女の子ばかりのこのゲーム中、始まった時点で、主人公に少しでも恋愛面で好意を抱いているのはすももだけと言う設定も良かったと思います。個人的に、何のわけもなく主人公がモテモテと言うのは苦手ですからね。すももが惚れた理由も納得がいきますし、他の2人も経過的にこの主人公に惚れるのもよくわかります。ユキちゃんになってつらいことも多いですが、いい思いもたくさんしています。サマーキャンプのお風呂なんてその典型です。たとえぶっ倒れてもユキちゃんに代わりたい!!

っていうかユキちゃん可愛すぎです。ゆくゆくはぬいぐるみ化希望。目を回したり真っ赤になったり、色々と可愛いです。
決してへタレではない鈍感恋愛下手主人公、気に入りました。
絵 10

このゲームを買う人は大抵コレ目当てでしょう。いとうのいぢさんの描くキャラはどのキャラもものすごく可愛いです!!
立ち絵の種類は結構多く、そのどれもが可愛いです。特にヒロイン達の照れた表情なんか悶絶ものですよ。真っ赤になったヒロイン達は見ているこっちも赤くなってしまいます。とにかく可愛い!!!最高!!! フェイスウィンドウの使い方がうまいです。ユキちゃんの存在感を強くするだけでなく、大勢のキャラクターがそこにいると感じさせられるような演出になっています。
イベント絵やSD絵も、どの絵もしっかりと描かれていて、枚数も多く満足しています。唇が妙に色っぽいのも特徴。この淡くて抽象的な絵がなんとも言えずにいい感じなんですよね〜。星のしずくを捕まえる時のイベント絵なんかすごいお気に入りです。幻想的な雰囲気がよく出ています。SD絵も思わず笑ってしまう面白いものが多いです。
音楽 9

ゲームの作品に合いすぎてます。ところどころでものすごく良い働きしていました。
OP曲の「コイスル★フローライト」は明るくてとてもテンポが良い曲になっていて、歌詞のこともあって甘ったるい印象を受けます。聞いてて思わず頬が緩む感じ。
EDは描くキャラ違う音楽が使われていますが、歌詞があるのはすももシナリオENDだけです。そのEND曲「虹色のルシア」は使われている場面もそうですが、メッセージの強い歌になっていて、聞いていて優しくて穏やかで暖かくなれます。
おまけの音楽モードで、1つ1つの曲に製作者のコメントが入っているのもとてもいい感じです。
エロ 4

薄いとか言う以前に、この雰囲気でエロくすることは不可能でしょう。
でもテキストだけ読むと其れなりにエロかったりします。あと絵が、妙に唇が艶っぽくなっていてエロいです。
総合 86

恥ずい!!! 最初にも述べましたが、本当に恥ずかしいゲームでした。
こんなに恥ずかしい気持ちにさせてくれるギャルゲーはまずないですね。初々しい恋物語を堪能したい人におススメ。絵買いだとしても、それはそれでたくさんの可愛い絵を見れるのでおススメです。

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