深い雪で覆われた町で語られる、小さな奇跡の物語―――。
総合 |
シナリオ |
キャラ |
絵 |
音楽 |
エロ |
主人公 |
ゲーム性 |
NO.1キャラ |
88 |
9 |
9 |
7 |
10 |
― |
8 |
― |
月宮あゆ |
シナリオ 9
記念すべき100個目のレビューということで、自分が美少女ゲームにはまるきっかけになったKanonをレビューしようと思います。言わずと知れた元祖泣きゲーとして超有名ゲーム、現在の美少女ゲーム界では一番有名なんじゃないでしょうか? ちなみにKanonに対してはDC版、PS2版、PC版と全部プレイ済みだったりしますが、一応PCの全年齢対象版レビューということにします。まあ、レビューといってもいまさらくわしく語るようなゲームじゃないんで簡潔に行きたいと思います。
さてシナリオですが、日常会話のテンポのよさ、ギャグレベルの高さ、1999年にでたとは思えないくらいのテキスト量、圧倒されるシナリオ構成、どこをとっても見事としか言いようがありません。単なる泣きゲーではなく、奇跡というものをうまく使った非常に密度の高いゲームでした。keyゲームでは一番バランスがいい傑作ですね。
キャラ 9
個性的で魅力的なキャラばかり。各自名セリフがありまくりです。
一部のキャラ同士以外の会話があんまりないのが今思うと残念ですね。名雪と真琴の会話とかもっと欲しかったです。
月宮あゆ
国民的ヒロイン。「うぐぅ」はたぶん一番メジャーな口癖かと思います。いつも元気でドジですごく怖がりなボクっ娘、そしてたい焼きが大好物。主人公とのコントのような掛け合いが素晴らしいです。あゆシナリオは最後にプレイ推奨。理由はKanonという物語を締めくくるのにふさわしい完成度を誇るシナリオだからです。イベントの質と量が半端じゃなく、所々に複線があるので一瞬たりとも見逃せません。特に中盤以降のあゆの探し物が分かるあたりから終盤に至る展開は見事としか言いようが無く、そして最後はきっちり泣かされます。圧倒的なシナリオ展開に衝撃を受けましたね。
水瀬名雪
天然キャラ。と言ってもKanonのキャラはみんな天然入ってますけどね。いつも寝てばかりで、その時の目が線になっている立ち絵が異常に可愛いです。「くー」がいいですね。「ねこー、ねこー」も好きです。シナリオが奇跡を前面に出すような感じではなく、ぶっちゃけ地味なんで個性はぞろいの中でちょっと存在感が薄い気がします。自分も最初はイマイチに感じたんですが、目覚まし時計のシーンとか、その後の駅前のシーンとか大好きですね。青春っぽくて良いです。
沢渡真琴
前半は子供っぽい言動のあまりのショボさに完全にギャグキャラだったのに後半はとんでもないことに・・・。萌えとかそういう方面では他のキャラには劣っても、愛しさと切なさでは負けてません。終盤は涙の連続で大変でしたね。プリクラのシーンとか、声を殺した秋子さんとか、ラストの丘とかとにかく泣きました。何かもう思い出しただけで泣けてきます。
美坂栞
一押しキャラ。香里の妹で実は凄い病気で余命僅かだったりします。「そういうこという人嫌いです」の口癖と、「起きないから、奇跡って言うんですよ」は名セリフとしてかなり有名です。病弱なのに明るくてお茶目で可愛いです。ちょっぴり拗ねた顔とかかなりいいですね。私服のストール姿も良いですが、制服姿も中々くるものがあります。シナリオは先は読めるんですが泣けます。ラストはちょっと飛び飛びでしたがハッピーエンドでよかったですね。
川澄舞
素直クール? 初登場から不思議全開です。無口で天然入っていて友達想い、普段は気まぐれな猫みたいですが、食事の時にはよくしつけえられた犬みたいになります。可愛いですねぇ。佐祐理さんとはいいコンビです。このボケボケコンビはすごく和みます。シナリオは初回プレイでは後半全く分からず置いてけぼりに。とりあえず全ての元凶が9年前の時点ですでに舞のことを忘れていた祐一にあったと言うことだけは分かりました。
美坂香里
名雪の親友、たぶん美人度で言ったらNo.1のキャラ。見た目クールそうだけど結構ノリがいいところがお気に入り。普段からしっかりしているんですが、非常に人間らしい弱いところも持っています。学校で栞のことを打ち明けるシーンではそんな彼女の弱さが良く出ています。そして栞は自分の妹だと認めるシーンは圧巻。香里の笑顔がまぶしくて震えました。
倉田佐祐理
キャラの魅力で言えばゲーム中一番かもしれない佐祐理さんです。「ほえぇ〜」とか「あははぁ」とかみんな大好きです。笑顔がメチャクチャやわらかいお人。美人で愛想が良くて料理がうまくて、まさに理想のお嫁さんタイプですね。サブキャラなんですが隠しシナリオがあります。感動的なお話でしたが、ここまで細かい設定をつけるならもっとちゃんとしたヒロイン扱いして欲しかったと言うのはありますね。舞も好きだけどやっぱり佐祐理さんの方が好み。
天野美汐
出番があまりにも少なすぎです。各所でおばさんと言われていますが、確かに言葉遣いとかどう来ても高1には見えません。見た目がかなり好みなんでもっと出番欲しかったです。祐一とは結構いいカップルになりそうなんだけどなぁ
水瀬秋子
謎ジャムと了承の一言でかなりのインパクトを残した人。真琴のイタズラをさりげなく諫めたりする姿に理想の母親を感じます。あんまり出番がないかと思いきや、真琴シナリオとかでいきなり泣かされたりしました。あれは泣きます。
北川潤
脇役。序盤だけで全然出番がないですが、あゆシナリオでは良い役どころをもらってましたね。
主人公 相沢祐一 8
ツッコミもボケもできるマルチな主人公。あゆいじりは神がかっています。
普通と言えば普通の良いところもあれば悪いところもある主人公です。
絵 7
当時は自分の中でこの絵以外の世界が無かったんで普通に可愛いと思っていましたが、今見ると確かに頭のでかさがちょっと気になりますが、まあやってるうちに慣れてきます。クセが強いことは強いですが可愛い絵です。
背景のレベルの高さは凄すぎですね。すさまじい出来です。
音楽 10
音楽に関しては言うこと無しですね。素晴らしいの一言に尽きます。
OP曲の「Last regret」、ED曲の「風の辿りつく場所」が名曲中の名曲であるのはもちろんのこと、BGMも「残光」、「約束」、「朝影」、「夢の跡」etcとどれも耳に残る素晴らしいものばかりになっています。
総合 88
これが1999年に出ていたとは・・・凄すぎです。
今のゲームと比べても、シナリオにしても音楽にしても、むしろKanonの方が完成度が上だったりしますからね。
とにかく素晴らしいゲーム、やってない人は今からでもやりましょう。
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