主人公は悪漢!? ういんどみるによる新感覚学園ラブコメ誕生!
総合 |
シナリオ |
キャラ |
絵 |
音楽 |
エロ |
主人公 |
ゲーム性 |
NO.1キャラ |
78 |
7 |
8 |
8 |
8 |
7 |
8 |
― |
明智光理 |
シナリオ 7
ジーニアスと呼ばれる特殊な力(ギフト)を持つ人々、聖女によりジーニアスばかりが優遇される世界、そんな世界を壊そうとするジーニアスと見間違うほどのギフトを自力で手にいてた主人公が奮闘するお話です。明らかに某アニメの影響を受けているなぁと思いつつ、萌えと燃え(は微妙ですが)をうまいこと盛り込んだゲーム。全10キャラっていう明らかに多すなキャラを、うまいことキャラ立てしていて、いらない人物が1人もいないっていうのがすごかったです。ルートは各メインヒロインが聖女になるルートと、聖女になれずにイチャイチャされるルートの各2ルートに加え、サブヒロインが各1ルート、メインの聖女ルートクリア後にプレイ出来る光理ルートの計13ルート。メインと比べるとサブのシナリオはかなりボリューム少なめで、皐月学園はそこそこですが、水無月学園は本当に短いので、無いよりはマシぐらいに考えといた方がいいです。
設定は特殊ですが基本的に萌えゲーですね。聖女候補の参謀になり、選挙戦を戦いながら親睦を含めていきます。ヒロインたちはみんな個性的でかわいいですし、偽妹光理は打てば響くと言わんばかりの大ボケの連発、ノリとテンポの良さで何度も笑わせてくれますし、どの学園ルートでも絶妙な5人組の関係が築けていたと思います。主人公もさわやか好青年しつつも、カッコつけで厨二っぽかったり、高速思考発動時のポーズが笑えたりと、キャラのやり取りが楽しいゲームでした。高速思考の演出を選択肢にも生かしていたのはうまいと思いましたね。恋愛描写に関しては弱く、最初から交流があった皐月学園ルート以外は唐突に感じることもありますが、そこはキャラの魅力でカバーしていた印象。
反面シナリオは微妙。まあ、それでも悪いという訳ではなく、ジーニアスやギフトの設定、ゲームタイトル名「Hyper→Highspeed→Genius」に込められた意味とか、シナリオ構成に関してはよかったと思います。ただ、それをうまく料理出来ていたかというと正直微妙。やっぱりこういう能力系ってよっぽどうまくやらないと、全てをうまく生かしきることは難しいですね。高速思考はもっとうまく使えばいくらでも面白くなりそうなんですが、使いこなせずに参謀(笑)になることも・・・。水無月ルートはまだマシでしたが、聖ジュライはぶっちゃけ引くくらいひどかったです。他のキャラも他のルートだと手ごわい敵になるのに、自身の学園ルートだとあっという間にやられたりと、うまく生かす方法がなくて無理矢理退場させた感を感じることも・・・。特にアイリスは敵になる水無月学園ルートではあんなに手ごわかったのに自身のルートでは・・・。
まあ、シリアス部分はところどころ気になるところはかなりありましたが、深く考え込まなければ普通に楽しめますし、キャラはヒロインたちは可愛いし、主人公と光理の漫才は楽しいですし、プレイしていてすごく楽しかったです。
キャラ 8
明智光理
主人公の偽妹。その正体は悪魔図書館を操るメフィストという名の悪魔。ヒロインとしての存在感が他を圧倒しており、個人的にはこのゲームの面白さの大多数を担っていると思う大好きなキャラです。ある時はいい漫才相手であり、ある時は主人公を導く存在であり、ある時は主人公に発破を掛けるパートナーである。次から次へと繰り広げられる大ボケの数々。主人公との会話は打てば響くと言わんばかりのノリとテンポの良さで何度も笑わせてくれました。パートナー感がすごくいい感じ。笑い成分の抜群の高さに加え、萌え分でも冗談交じりでいつでもどこでも誘惑してくる割には、たまに主人公が反撃してやり返すと真っ赤になって照れる様子とか最高です。いいキャラなだけに、その分恋人になってからのラブラブ分は不足しているのが残念。シナリオはメインヒロインの聖女ルートを全てクリアしたとにプレイ出来る、いわゆる真ルート的存在。最後がご都合っぽかったですが、シンプルで分かりやすい燃え場面があり、面白かったです。
葉月翠名
皐月学園の聖女候補。論理回路という未来予測能力がありますが、演出が地味、効果も地味、他の学校が濃いと、いまいち地味な印象があります。一番普通の女の子って感じですね。初期から主人公に好意があるのがバレバレで、主人公と話をしていて照れて真っ赤になる様子がすごく印象的。あの頬に手を添えて照れる立ち絵が素晴らしいです。恋人期間が全キャラの中で一番多く、イチャラブ成分高め。嫉妬する様子が可愛いです。シナリオもキャラ同様地味で、他のルートと比べると淡々と進んでいる印象です。というか最後の選挙まで特に何もなかったですしねぇ。
光明寺夢子
元気なポニーテール後輩。ギフトは天目反射という自動回避能力ですが、その能力を生かしていたのは水無月学園ルートの時ぐらいだったり・・・。いつも元気で素直で真っ直ぐな可愛いヤツですね。他2人が静か系なのでバランスが取れてます。光理や詩子にからかわれて真っ赤になったりする様子が可愛らしい。特にトランプやったらパンチライベントが印象的。個別は普通にイチャイチャしていただけですが、うん、まあ可愛かったからいいです。
春秋詩子
無口でクール系の先輩。立ち絵の上目使い気味の目が個人的にお気に入り。ギフト拒絶観測は他者に存在を感知されなくなるというチートスキルですが、夢子同様あんまり使われませんでした。葉月学園のなかでは一押しのキャラで、告白シーンがすごく可愛かったのが印象的ですね。夕暮れの図書館といういかにも文学少女っぽいシチュエーションでの告白シーンは、普段があまり前に出ない性格なだけにグッときました。
サクラ=ウィンザー
聖ジュライ学園の聖女候補。ギフト修正天使は物質を修復するというすごい能力ですが、修復する分自身に代償が生じると言う諸刃の剣。性格は人当たりがよい箱入りお嬢様で、一番聖女のイメージに近いキャラですね。笑顔がとても可愛くて、見ているだけで幸せになれそうです。天然入ってますが、お付2人の物騒な言動にツッコミしまくりと、ツッコミができる天然ボケキャラになってます。個別はアイリスにサクラとの仲を認めさせるあたりは良かったんですが、対水無月学園のダメダメ加減がひどく、修正天使も代償が多すぎるせいで、結局暴走シーンはあっても目立った活躍シーンは一切なしとシナリオに恵まれてない印象。ただ、アイリスとの3Pがあったのには大満足。聖女様の懐の広さに大感謝です。
アイリス=ウィンザー
サクラの妹。実行不能という相手の五感を奪うギフト持ち。ゲーム中に印象がかなり変わったキャラで、最初は見た目はドストライクですが、性格がきつすぎ、主人公への風当たりが強すぎでいまいち好きになれなかったんですが、サクラルートで主人公が男を見せた後のサクラへのセリフ「……もしも、お姉さまがあの男に愛想を尽かしたら…………私にください……」が強烈過ぎて好感度が180度変わりました。いや、もう可愛すぎるだろ。ゲーム中屈指の名セリフです。
雪見カエデ
ウィンザー家のメイドさん。とてもサクラの1つ上、アイリスの2つ上、パティと同学年に見せません。最後のはパティの方に問題があるかもしれませんが、貫禄がありすぎです。ギフト日輪庭園は相手のコンディションを花の色で見えるという、いまいちよくわからない能力。共通ではサクラの補佐として一歩下がったところにいるので、頼りになるキャラという印象が強く、萌えには無縁な感じですが、個別で一気にデレます。共通とのギャップがあってとてもいいものでした。
時雨里姫乃
水無月学園の聖女候補。キャラ、シナリオともに3学園の中では一押し。ギフト鋼鉄乙女は心身の完全ガードが可能。実力主義の水無月学園のトップだけあり、上に立つ人にふさわしい貫禄を持ち、辛辣な言葉が多いですが、仲間のことを大切に思っているいい娘です。最初は取っ掛かりが無い冷たい雰囲気の姫乃が、仲間になってからどんどん色々な表情を見せてくれるようになるのがいい感じ。個別ではギャップもありデレがすさまじい破壊力になったりします。シナリオは3学園の中では飛び抜けて良かったと思います。戦闘描写も比較的凝ってますし、鋼鉄乙女の正体には驚きましたし、主人公も参謀らしく・・・かどうかは微妙ですが高速思考を駆使して活躍します。何よりも最後の主人公と姫乃の演説シーンがすごく良かった。ゲーム中屈指の盛り上がりを見せています。あと、聖女ルートの未来が切ないのも印象的。
パトリシア・ランカスター
水無月学園の元会長で先輩なんですが、正直おバカさんです。あとドリルツイン。ギフト唯我独尊は半径10mの敵にギフト無効化と出番はそれなりに多いです。最終戦でも活躍しましたしね。ギフト関係ないですがビームサーベル持っています。性格はワガママ直情型で、何かと突っかかってくるんですが、おバカなので簡単にあしらわれます。すぐに熱くなって喧嘩を吹っ掛けてくるんでうが、適当に流しておだててあげればすぐに忘れてくれますし、優しくしてやればデレます。おバカですが真っ直ぐな性格は気持ちいですし、優しくされてデレた様子も可愛くて良かったです。
刀条院京香
ポニーテール後輩。ギフト禁猟区域は短距離のテレポートですが、実際はすごいスピードで動くだけっていう感じ。真面目で型物キャラで、最初は一切取っ掛かりが無いんですが、学園ルート入って主人公の実力を認めてからは、打ち解けて慕ってくる素直でいい娘になります。いいキャラではあるんですが、姫乃やパティに食われちゃっている感が拭えません。
ユリウス猿
カリスマックス。カリスマエンジェル。カリスマチックライバル。カリスマディスティニー。カリスマァァァッッックス!!!
主人公 明智久司朗 8
人前では真面目でさわやかで口もうまい好青年ですが、実際は世界を変えるために聖女候補に近付き、口説き、籠絡し、そして支配しようとする悪漢・・・になろうとするんですが、本質的な人の良さがでてしまって、その結果ヒロインに惚れられるだけでなく自分も惚れてしまって「馬鹿な、この俺が恋など」と叫んだりします。その他、カッコつけで厨二っぽかったり、高速思考発動時のポーズが笑えたり、自分が有利になると油断して大ポカやらかしたり(特に水無月は酷い)、正直こいつヘタレなんじゃないかと思ったり、でもやる時はやってくれる、見せ場ではマジかっこいい、かなり個性的で味のある主人公になっていたと思いますね。この主人公でなければここまで面白くはなっていなかったと思います。
絵
原画は2人で、それぞれ絵にクセがありますが、ゲーム内ではうまく溶け込んでいたと思います。立ち絵はバリエーション豊富で、可愛いポーズのものが多いですね。光理の髪をかき上げる立ち絵が特にお気に入り。衣装も複数用意されていて力が入っています。イベント絵は淡い塗りで綺麗な仕上げで良く出来ていました。
音楽 8
BGMが良い。悪魔図書館と高速思考のBGMはかなり頭に残っていますね。悪魔図書館のミステリアスな雰囲気がお気に入り。歌はOPの「Heavenly Kiss」がすごく気に入りました。アップテンポの勢いのあるカッコいい良曲になっています。
エロ 7
質も尺もそこそこ良く、萌えゲーとしては頑張っている方だと思いますが、メイン2回、サブ1回しかないっていうのが寂しかったです。キャラ多いですし、少ないのは仕方が無いところもありますが、キャラが良かっただけに残念です。
総合 78
ただ、シナリオに関してはギフトを扱いきれてない点や、主人公と世界の設定の割には明るいノリばかりなんで、あまり期待し過ぎない方がいいとは思います。反面、キャラに関しては主人公も含めて良キャラばかりで、過去にキャラが多すぎてどのキャラも中途半端なゲームをしたことはありますが、このゲームは10人が違った魅力を持っていました
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